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| はじめに |
当室では「ガラス化法(Vitrification法)」を用いてヒトES細胞及びヒトiPS細胞の凍結を行っております。
細胞株の凍結に一般的に良く用いられている、DMSOを用いて1℃/1分程度でゆっくり冷却を行い、細胞を凍結する「緩慢冷却法」と凍結及び融解の手順が大きく異なります。
本項をよく読み、操作手順をよく理解された上で、融解作業を開始することをお願いいたします。
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| 参考文献: |
A simple and efficient cryopreservation method for primate embryonic stem cells.
Int J Dev Biol. 2004 Dec;48(10):1149-54. |
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理研CDB ヒト多能性幹細胞研究支援室 |
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ヒト多能性幹細胞の維持培養プロトコール(2008) |
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http://www.cdb.riken.jp/hsct/protocol.html
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| 細胞解離液及び凍結保存に関する特許は(株)リプロセルが保有しております。 |
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【特許番号】特許4317337号、PCT/JP2004/016167 |
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関連製品 |
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霊長類ES細胞用剥離液(RCHETP002)
霊長類ES細胞用凍結保存液(RCHEFM001) |
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| ヒトiPS 細胞及びヒトES細胞の融解方法 |
TOP▲ |
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| 準備するもの |
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ヒトES細胞もしくはヒトiPS細胞を凍結したチューブ(ガラス化法で凍結したもの) |
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フィーダー細胞を播種した培養ディッシュ
(各細胞株指定のもの。融解後のヒトES及びiPS細胞を播種するため、60 mm dish 2枚程度(1枚は予備)を準備しておく。) |
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ヒトES細胞もしくはヒトiPS細胞培養培地 (各細胞株に応じた、指定の培養培地。) |
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液化窒素及び運搬容器 |
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ピンセット(液化窒素から凍結チューブを取り出す際に使用) |
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凍結チューブ立て |
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15 ml遠心チューブ |
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1000 μlピペットマン及びチップ |
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その他、培養操作に必要な器具 |
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| 操作手順 |
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(1) |
15 ml遠心チューブに培養培地を10 ml加え、37℃のウォーターバスで温めておく。 |
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(2) |
細胞凍結チューブを凍結保管場所から出した後、すぐに液化窒素を入れた発泡スチロール容器に浮かべ、確実に保冷しながらクリーンベンチまで運ぶ。 |
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(3) |
(1)で37℃に温めた培地をクリーンベンチ内に準備する。
(以降、凍結チューブを液化窒素から取り出してから、遠心チューブに回収するまでの操作をできる限りすばやく行うこと。) |
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(4) |
ピンセットを用いて凍結チューブを液化窒素から取り出し、37℃に温めた培地を1 ml凍結チューブに加え、ピペッティングを行い急速解凍する。 |
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(5) |
細胞懸濁液を遠心チューブに移す。 |
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(6) |
1,000rpmで3分間遠心する。 |
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(7) |
上清を除き、新しい培地4.5〜5mlに懸濁後、フィーダー細胞を播種しておいた培養ディッシュに移し、培養を開始する。 |
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(8) |
翌日、ヒトES細胞もしくはヒトiPS細胞の細胞塊がディッシュに接着していることを確認後、培地交換を行う。
浮遊しているヒトES及びヒトiPS細胞の細胞塊が多い場合は、上清を回収し、遠心後、新しい培地に交換し、再び元のディッシュに播き直すとよい。
(通常、2〜4日後に継代可能となる。
次回の継代時に使用するフィーダー細胞を、忘れないよう準備しておくこと。) |
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| 注意点 |
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本ガラス化法は凍結保存液の毒性が非常に高く、細胞が液体状の凍結保存液に触れることで、急速に生存率が低下する(1分程度でほぼ全滅)。
そのため、液体状態で高濃度の凍結保存液に触れる時間ができるだけ短くなるように心がけて作業を行う。
急速に融解し、急速に希釈を行うことが肝要である。 |
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凍結細胞を保管場所から作業用のクリーンベンチに輸送する際は、たとえ近距離でも、液化窒素を用いて確実に冷却した状態で運搬すること。
凍結液量が少なく(200μl)、凍結試薬の融点が高いため(-65℃前後)、細胞の出し入れや運搬の際には、細心の注意を払い、取り扱いを行うこと。 |
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融解後にトリパンブルー染色等を行うことで、大体の生存率を確認することが可能。 |
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| ヒトiPS 細胞及びヒトES細胞の凍結方法 |
TOP▲ |
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| 準備するもの |
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コンフルエントになったヒトES細胞もしくはヒトiPS細胞(60 mm dish 1枚程度) |
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ヒトES細胞もしくはヒトiPS細胞培養培地 (各細胞株に応じた、指定の培養培地。) |
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PBS(Ca2+, Mg2+ free) |
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細胞解離液(0.25% trypsin+0.1% collagenase IV+20% KSR+1mM CaCl2 / PBS(Ca2+, Mg2+ free) |
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凍結保存液(DAP: 2M DMSO+1M Acetamide+3M Propyleneglycol / medium) |
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氷及び容器 |
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液化窒素及び運搬容器 |
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ピンセット |
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凍結保存用チューブ |
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凍結チューブ立て |
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15 ml遠心チューブ |
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1000 μlピペットマン及びチップ |
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その他、培養操作に必要な器具 |
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| 操作手順 |
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(1) |
コンフルエント状態の細胞を準備する。 |
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(2) |
培地を除き、PBSで1回、細胞を洗浄する。 |
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(3) |
細胞解離液を添加し、ディッシュ全体になじませた後、CO2インキュベーター中でインキュベートし、コロニーを塊状のまま剥がす。 |
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(4) |
培地5mlを添加し、コロニーを塊状のまま15 ml遠心チューブに回収する。
ディッシュに細胞が残っている場合、もう一度新しい培地を加えて残りの細胞を回収する。 |
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(5) |
1,000rpm、3分間遠心後、上清を除去する。 |
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(6) |
再び遠心し、チューブ側面に残った培養上清を落とした後、完全に除去し、細胞のペレットのみにする。 |
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(7) |
すばやく操作できる位置に、P-1000ピペットマン、凍結保存液、凍結保存用チューブ、液化窒素を準備する。
凍結保存液は氷上で冷やしておく。 |
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(8) |
P-1000ピペットマンで、凍結保存液を200 μl量り取る。
(凍結する細胞数に関わらず、凍結保存液の液量は200 μl。)
(以降、細胞が凍結保存液に触れてから、液化窒素中で完全に凍結されるまでの工程をできる限りすばやく行うこと。
(目標10秒以内)) |
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(9) |
細胞を凍結保存液に懸濁後、凍結保存用チューブへ移し、すばやく蓋を閉めて、チューブの底部から2/3までを液化窒素に浸す。 |
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(10) |
液化窒素中で十分に冷却(約1分程度)し、内部まで完全に凍結する。
チューブはピンセットで保持する。 |
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(11) |
液化窒素タンクもしくは-135℃以下のフリーザーに移し保存する。 |
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| 注意点 |
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細胞が凍結保存液に触れてから完全に凍結されるまでの時間をできるだけ短くすることが重要である。
実際にサンプルを凍結する作業を開始する前までに、すばやく作業できるよう練習しておく。
また、重要なサンプルは複数本に分けて凍結すると良い。 |
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コロニーをできるだけ大きな塊のまま剥がして凍結することで、凍結保存効率が上がる場合が多い。 |
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DAPに懸濁し凍結保存用チューブに移す際に、1000 μlチップの先に詰まってすばやく操作できなくなる場合がある。
細胞を剥がした際に大きな細胞塊やシート状のフィーダーがあれば、細胞を回収する際にあらかじめ取り除いておくとよい。 |
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温度が-65℃以上に上がるとガラス化状態を保持できず、ストックした細胞が全滅してしまうので、取り扱いには細心の注意を払うこと。
輸送の際も液体窒素を用いて確実に冷却して運搬することを徹底し、たとえ数メートルの距離でもチューブを裸のまま持ち運ばないこと。 |
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連絡先:理化学研究所 バイオリソースセンター
細胞材料開発室
tel:029-836-3611 fax:029-836-9130
cellqa@brc.riken.jp
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