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MSM/Ms Mouse BAC clone
概要
MSMマウスBACライブラリーは熊本大学ならびに理研BRCで作製され、阿部 訓也先生(理研バイオリソースセンター動物変異動態解析技術開発チームチームリーダー)より寄託していただいたもので、野生ハツカネズミ系統 (Mus musculus molossinus) ゲノムクローン約20万株のBACクローンから構成されています。各々のクローンは、一株ごとにマルチタイタ−プレート (MTP) のウェルに保存しています。384穴プレート576枚分です。
提供形態ならびに提供申込方法

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外部データベース


様式ダウンロード

申込書類送付
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個別クローンを発注される方は、リンク先の外部データベースでクローンを検索し、様式ダウンロードページで入手した書式に手書きで必要事項を記入し、書式を作成してください。
http://analysis2.lab.nig.ac.jp/mouseBrowser/
http://molossinus.lab.nig.ac.jp/msmdb/BacDetail
http://analysis1.lab.nig.ac.jp/Mus_musculus/index.html
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/projects/genome/clone/
http://genome.ucsc.edu/cgi-bin/hgGateway
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MSM/Ms BACクローンは組換え体スタブアガーでお送りします。
クローンを受け取ったら、単コロニーの分離をしてください。培養は12.5 ug/ml Camを添加した2x LBを使います。
液体培養とDNAの調製はページ上のタブ「BAC DNA Preparation」をご覧下さい。
「組換え体(ベクター、クローン化DNA提供制限: j)」として提供を申込んで下さい。
必要書式は
遺伝子材料提供依頼書(書式A ) 1部
生物遺伝資源提供同意書(書式C, MTA ) 2 部
「遺伝子組換え実験承認書」の写し [もしくは遺伝子組換え生物の提供確認書(書式J)] 1部
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MSM/Ms BAC clones |
書式A のRDB No. には「4214」を記入し、遺伝子材料名欄には提供を希望される「クローンの番号 (例:MSMg01-045A01)」を記入してください。
書式C のリソース名は「MSM/Ms mouse BAC clone」、固有記号欄は「RDB 4214」を記入してください。
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書式C の提供制限欄には次の1点を記入して下さい。
■ 利用者は、研究成果の公表にあたって寄託者の指定する文献を引用する (Abe et al., 2004, Genome Res. 14: 2439-2447).
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《遺伝子材料の問合先、書類の送付先》
〒305−0074
茨城県つくば市高野台3−1−1
理化学研究所 筑波研究所 バイオリソースセンター
遺伝子材料開発室
FAX:029−836−9120
E-mail: dnabank@brc.riken.jp
遺伝子材料提供の概要は次のページをご覧下さい。
http://www.brc.riken.jp/lab/dna/ja/teikyo.html |
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使用上の注意
第二種使用等を目的とした遺伝子組換え生物です。
| 宿主 | E. coli (DH10B) |
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事業者名 | 独立行政法人理化学研究所 バイオリソースセンター 遺伝子材料開発室 |
| 核酸の名称 | MSM Mouse BAC clone |
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所在地 | 〒305-0074 茨城県つくば市高野台3-1-1 |
| 挿入遺伝子の名称 | Mus musculus molossinusanonymous Genomic DNA |
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担当責任者 | 室長 |
| 封じ込めレベル | P1 |
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連絡先 | FAX:029-836-9120, E-mail:dnabank@brc.riken.jp |
背景
阿部 訓也
(理研BRC・動物変異動態解析技術開発チーム・チームリーダー)
BAC (Bacterial Artificial Chromosome;細菌人工染色体)クローニングは大腸菌をホストとして、150-200 kb長の外来DNAをクローン化する手法である。通常のプラスミド、コスミドなどのクローニング法よりも大きなDNA断片をクローン化することができ、またYACクローンにみられるようなDNA再構成が少なく、安定してクローンを維持可能なことから、昨今のゲノム解析研究には不可欠の研究資源となっている。実際に、ヒト、マウスのゲノム解読プロジェクトでは全ゲノムショットガン法とともにBACを基礎とした解析法が実施され大きな成果を生んでいる。BACクローンはこのようなゲノム配列解析のみならず、ゲノム機能、遺伝子機能の解析にも利用されている。トランスジェニックマウスは遺伝子機能の解析のための有効な手段であるが、導入遺伝子を目的の組織、器官で発現させるのが困難な場合がしばしばある。これは利用したプロモーターが個体レベルではねらいどおりに働かないことを意味する。多くの場合は使用したプロモーターには個体レベルの忠実な発現を駆動するための発現制御エレメントが欠けていることに起因する。この種の問題を克服するために、最小限のプロモーター配列のみではなく、より幅広い範囲のゲノムDNAを導入することによって、内在性遺伝子の発現パターンを再現しようという試みがなされており、この場合は改変BACクローン全体をトランスジーンとして用いる方法がとられている。また、突然変異責任遺伝子のポジショナルクローニングにおいても、BACクローンの導入により変異表現型が回復するか否かを指標として、責任遺伝子の同定、機能の解析が行われている。
これまで一般に入手可能なマウスゲノムBACライブラリーはC57BL/6, 129/SVEvTACという2種のMus musculus domesticus由来の近交系統から構築されたもののみであった。しかし、QTL解析などの遺伝学的研究には、より多様な近交系統が利用されており、量的形質を規定する遺伝子の同定にはそれぞれの系統から作製された高品質のゲノムライブラリーが用意されていることが望ましい。そのような理由から上述の2種以外の系統から作られたBACライブラリーを必要とする声が研究コミュニティ間で高まってきている。
日本産亜種 Mus musculus molossinus に由来する近交系統であるMSM/Ms は通常使用される Mus musculus domesticus 由来の近交系統と比較し、高い頻度の遺伝子多型を持つことが知られており、疾患感受性などの違いも含め非常にユニークな遺伝形質を保持している。したがって、MSM系統のQTL解析を通して様々な有用遺伝子の同定が可能と考えられ、この系統のゲノムDNAを用いてBACライブラリーを作ることは大きな意義を持つものと考えられる。
方法・結果
使用したマウス系統:
Mus musuculus molossinus MSM/Ms
この系統を国立遺伝学研究所哺乳動物遺伝研究室、城石俊彦教授より分与を受け、実験に用いた。
DNA調製:
ゲノムDNAの調製は、MSM/Ms系統雄マウスの腎臓を材料にして行った。アガロースブロック中でDNAの精製を行い、このDNAブロックを、EcoRI, EcoRI methylaseで処理し、150-300 kbのDNA断片が得られるように部分消化を行った。部分消化後のDNAをパルスフィールド電気泳動法にて展開し、150-300 kbの範囲のDNAを含むアガロース断片を分離した。このアガロース片中のDNAを電気溶出法にて取り出し、TEバッファーに対して透析を行った後、BACベクターとのライゲーション反応に用いた。
BACベクター調製:
BACクローニングにはpBACe3.6ベクターを用いた。
ライゲーション、形質転換:
上述のように調製したインサートとベクターDNAを約1:10のモル比で混合し、1ユニットのT4DNA ligaseを用いてライゲーション反応を行った。16℃、8-16時間反応後、ミリポアフィルターを用いたfloating dialysis法にて0.5xTE溶液に対して透析し、これを形質転換に用いた。形質転換はエレクトロポレーション法にて行い、市販のエレクトロコンピテントセルを使用した。
コロニーピックアップ:
BACクローンをロボットを用いてピックアップし、クロラムフェニコール (12.5ug/ml)、7%グリセロールを含む液体培地 (2x LB) を入れてある384穴マイクロタイタープレートの各ウエルに移植した。37℃で一晩培養後、増殖の有無を調べ、90%以上のウエルにおいて増殖が認められた場合、これをマスタープレートとして-80℃にて凍結保存を行った。
スクリーニング系の開発:
目的の遺伝子を含むBACクローンを選別・単離するために2種類のスクリーニング系を開発した。
110,592個のBACクローン(5.9ゲノム相当)を単離し、計288枚の384穴マイクロプレート中に凍結保存した。これをマスタープレートとして、ここから、ロボットを用いて複製を4コピー作製し、ライブラリーとして完成させた。
PCRスクリーニング用DNAプールの作製
PCR法にて目的の遺伝子クローンを得るシステムの構築を行った(図1参照)。まず、288枚の384穴マイクロプレートそれぞれから384種のBACクローンを取り出し、それらを混合して培養した。この混合培養物からBAC DNAを単離し、プレート一枚分、すなわち384クローンに対応した総計288種のDNAプールを作製した。目的遺伝子を検出するプライマーを用いて、このDNAプールに対してPCRを行う。ここで陽性が検出された場合は、そのプールに対応した陽性クローンを含む384ウエルプレートが特定できる。陽性プレートのどのウエルに陽性クローンが存在するかに関しては次のようにして検索した。384ウエルプレートは1-24番からなる列とA-Pからなる行によって構成されている(24列x16行=384)(図2)。各ウエルはたとえば2-Bのようなアドレスによってその位置が特定できる。そこで、各384ウエルプレートを行、列に分解したプレートを作製することにする。384ウエルプレートは24列からなる「列プレート」、及び16行からなる「行プレート」に分けることができる。24列、16行プールに対してPCRを行うことによって、陽性の行、列を特定することができれば、陽性クローンはその交点であるウエルに存在するものと考えられる。具体的には24の縦溝からなる特殊な列プレート、及び16の横溝からなる行プレートを用意し、それぞれの溝に液体培地を入れ、384ピンの移植ツールを用いて、384ウエルプレートの各クローンを列プレート、行プレートに移植する。結果として、各行が混和された行クローンプール、各列が混合された列クローンプールが作られる。このようにして、288枚の384ウエルプレートに対応した形で、それぞれ288枚の行、列プールプレート、計576枚を作製した。陽性クローンの同定には、陽性プレートの「列」「行」プールそれぞれ,すなわち24列、16行に関してPCRを行う。この方法では、3段階にわたりPCR反応を行うことにより、単一の目的クローンまで到達することができる。
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